箱根強羅温泉 季の湯 雪月花 ②<食事&総括>
食事です。
5時半に予約をしたので、その時間に行くと、すでに何人かが入り口前のベンチで待たされています。
でも、こないだの「花扇」で立ったままスタッフのいない無人のドアの前で締め出されていたことを思えば、
「名前を読んでもらってベンチで座って待っていられるだけ、こっちのほうが全然いいじゃないか」
とふところの広さを見せるダンナ。そうだよね、158室ものお客をさばくんだもんね。スタッフの経費だって大変だもんね。
でもね、時間通りに来た客を待たせるのに
「申し訳ありません」
のひとことを言ったって、一円も経費かかんないと思うのよ。
なんでお客に対して、確定申告の時の税務署職員みたいな偉そうな待たせ方するかなーー
はあはあ。
思えば食事の予約カウンターのお兄ちゃんもそうだった。
「お待たせしてすみません」って言っちゃいけないって教育でもされてるのか?
それとも、偉そうに待たせれば宿としての格が上がって見えるとか、なんか勘違いしてるんじゃないか?
しばらくして名前を呼ばれ、女性スタッフの案内でレストラン内へ。
ああ、席まで案内してもらえるんだ。この宿に入ってはじめての案内。
案内してもらえるという普通のことが、こんなにありがたいだなんて。
中はびっくりするくらい広いです。
入り口の通路をはさんで、「会席コース」のフロアと「しゃぶしゃぶ・天ぷら・寿司コース」のフロアに分かれています。
仕切りもないのでいろんな料理の匂いが混ざり合い、あっちこっちで子供が泣き叫んだり走り回っています。
サービスのお姉さんはとても若くてスタイルがよくて明るくはきはきしていていい感じ。
でもねえ、
「簡単にお料理の説明をさせていただきます」
というので待ってたら
「お客様は会席のコースになります。詳しくはそちらのお品書きに書いてありますのでご覧ください」
ほんとに簡単だなおい!
私は地ビール、ダンナはウーロン茶を頼みましたが、ここ、ソフトドリンクが驚きの充実度。
ノンアルコールカクテルが飲み放題って初めて見たわー
でもって、普通はリキュールグラスにちょっぴりの食前酒が、ここはこっぴいっぱいたっぷりと。
これは見た目よりおいしかった!
春菊の香りがよくて、インパクトのあるお料理でした。
揚げ蓮根がべたっとしてたのが残念・・
<前菜>
井桁大根の旨煮 生筋子醤油漬け
チーズ玉子サーモン巻き
揚げ銀杏 いちょう丸十
鶏の松かさ焼き
正直、見た目しょぼい・・・ボリュームも見た目も・・・
薩摩芋もイチョウ型に切って蒸しただけで味付けなし・・鶏の松かさ焼きも市販品の大雑把な味。
そして大根の中のイクラが、「箱根吟遊」以来、久し振りの人工イクラ。舌で押しても押してもつぶれず、分厚い皮が口に残る・・・
<吸い物>
松茸 サーモンつくね 酢橘 青み
赤だし用のちっちゃなお椀に半分くらいしか入ってこない。
そしてダシが薄くて寝ぼけたような味・・・
でもって、なぜか柚子の香りはなく酸味だけが。
出しの薄さをカバーしようとしてるのかな?
こんな酸っぱいくらい柚子入れたお吸い物って初めて食べたよ。
なんで松茸だかエリンギだかわかんなかったよ。
<お造り>
見た目からでろんとしてハリがないのがおわかりでしょうか・・・
そして、スーパーの皿から移しただけみたいな貧弱な盛り付け。社員食堂のおかずみたいだよ・・
量はこれくらいでかまわないけど、少ないなりにもう少しなんか。
って思うのは、2万円宿では贅沢なの???
<鍋変わり>
陶板焼き
牛肉角切り 秋野菜いろいろ
「鍋変わり」は「鍋代わり」の間違い?
だって広告HPにはこんな美味しそうなお鍋が載っているんだもの。(←すっかりイヤミ婆になってる私)
ともあれ、肉焼きストのダンナの今回最大のお楽しみの一品。
ウェルダン派のダンナに対して、ミディアムレア派の私がひとあしお先にいただきまーす♪
ダンナ「どう?どう?」
私「・・・」
答えられない・・なぜなら筋が固くて噛み切れないから!
ほんとに、噛み切ろうとしてすごくすごくアゴが疲れるくらい頑張ったんだけど、たまたま最初のひとくちが岩みたいに頑丈な筋にあたって、噛み切れず、
「もっとよく焼いたら柔らかくなるかな?」
と再び陶板に戻してよーーく焼いたら
パサパサになって、さらに事態が悪化・・・
2万円だから高い肉は使えないかもしれないが、筋切りくらいはして・・・
あ、でも海老はおいしかった♪
でもよく考えたら、生の海老をただ焼いただけだから、家でフライパンで焼いても同じくらいおいしいと思う・・
抗議の意味もこめて残しました。てゆうか、ほんとに歯が立たない(←たとえではなくそのまんま)のでムリ。
2万円切ると、こんなものなの???
なんかもうすぐご飯がおわっちゃうよ・・
もうひとつの「しゃぶしゃぶ・天ぷら・寿司」コースは、それぞれ選ぶのかと思ったら全部出てくると聞き、
「その3つはどう考えてもいっしょに食べるもんじゃないだろう」
と思って会席にしたんですが、今思えばしゃぶしゃぶと天ぷらと寿司のほうが間違いなかったような気もする・・と言ったらダンナが
「しゃぶしゃぶの肉だって似たりよったりだよ、どうせ」
ああそうねえ、そうかもねえ・・
<炊合>
蕪のそぼろ餡かけ
これはおいしかったーー!
この日、一番おいしかったかもーーー
<箸やすめ>
氷頭なます
酢のもの嫌いなダンナは手をつけず。
でも私はおいしくいただきましたよ。おいしいもんね、氷頭なますって。
<お食事>
松茸釜めし 漬物 赤だし
釜飯は、小さなお釜でテーブルで炊き上げます。おいしかったです。
<水菓子>
旬果実 甘味
柿とマスカット、無花果羹。おいしかったです。デザートは。
でも私たちは、あのお肉のショックから立ち直れず・・
そして、20代、30代の男性はこれでいったい、お腹いっぱいになるのでしょうか?
釜飯は2杯分しかなかったし。絶対に足りないと思う。普通に食べる男性だったら「しゃぶしゃぶ・天ぷら・お寿司」コースをお勧めします。
部屋への帰り道、フロント前を通りかかると・・・
こんなのを見つけ、ダンナが
「1位とあらば買わなければなるまい」
と購入。お風呂上りに食べてました。
部屋の冷蔵庫には、水が2本入っているだけで空なので、自販機コーナーでビール購入。
こんなのも買えるようだ。
しかし旅館に来てカップラーメンやカップ焼きそばって食べるのかな?
と思ったけど、あの量だと欲しがる人はいるかもなー
というわけで、「食べれるかな?」と心配だった10時からの「夜鳴きラーメン」はらくーーに食べられました。
半玉くらいのボリュームのおいしい醤油ラーメンでしたよ♪
チャーシューが厚くて、ダンナが喜んでた。
おかわりしている男性もいました。このラーメンは無料ですが、有料のビールなどを勧められます。でも断って水飲んでもいいんだし。
私はビールとかがあって、逆に嬉しかったです。安かったし。
●朝食
基本のコースに、好みで
*納豆
*玉子
*白粥
をプラスできるというシステム。無料だし組み合わせ自由なので、例えば卵2個とか複数頼んでもいいそうです。基本は白いご飯で、それに白粥もプラスできるというシステム。
お魚は、アジと鮭から選べます。
というシステムが、隣の老夫婦はどうしても理解できなかったらしく、ものすごく大変なことになってました・・・
味噌汁は、眼の前の鍋で温めて。熱々が好きなだけ食べられて、これはいいアイディアだと思いました。
私は生卵、ダンナは納豆をチョイス。
ダンナが頼んだ鮭。焼きたてかどうかは聞き忘れた・・
とろろ。というか、粘りが強いので自然薯かも?
右はメロンとパイン。
湯葉の煮物。すごいボリューム。
卵焼き(冷蔵庫から出したての冷たさ)、煮物、もずく酢。
普通においしくいただきました。
案内された部屋が一番奥の、窓も何もない個室で、朝ご飯の雰囲気がまるでなかったですけどね。
出るとき、窓のあるコーナーの席は3分の1くらい空いてたけど、食べ終わった食器がまったく片付いてなかった。
なので、あいかわらず呼び出しカウンターの前には待たされている人たちがいたし、密室のような部屋でもタイミングが合ってすっと食べられただけラッキー。
朝日を浴びながら朝ごはんを食べるとか
「お待ちしてました」ってすっと案内されるとか
あたりまえだと思って意識してなかったけど、贅沢な楽しみだったんだーと気がつきました。
**総括**
ダンナに「また来たい?」と聞いたら「もういい」と即答。
なんかねー。
すごく工夫して頑張っていると思うんです。
客室は2万円台とは思えぬこだわりもあったし。居心地よかったし。
このシステムにも抵抗はそんなにない。もうコツのみこんだし。
でもくどいようだけど、あの受付カウンターのお兄ちゃんたちの無愛想な待たせ方は、そういうことと違う気がするの。
でもなあ。そういう基本的な部分って、じつは一番、お金がかかるのかもなあ。
前に「高いデザイナー宿じゃなくていい。建物が古くたっていい。ちゃんと手入れされてて清潔なら」と言った人に「それが一番お金がかkるんだよ」と答えた人がいた。
「ちやほやしてくれなくていい。普通に、お客として「お待たせして申し訳ありません」と言ってくれれば」っていうのも、それと同じなのかしら・・
**今回のツボ**
中庭で、うさぎを2羽飼ってました。
「はなちゃん」「しろちゃん」
うちはうさ飼いなので、私は3回も見に行ってしまいました。
癒されたーー
また会いに行きたいけどそのチャンスはもうないんだろうなーー
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